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不動産を売却するときにかかるお金の話

不動産を売るときは、売却代金がそのまま手元に残るわけではありません。売却時には、主に次のようなお金がかかります。

・仲介手数料・印紙代・登記費用・測量費・解体費、残置物処分費・譲渡所得税、住民税・確定申告に関する費用 など。

今回は、不動産売却時にかかるお金を、全体像としてわかりやすく整理します。 


1. 仲介手数料

不動産会社に売却を依頼し、買主が見つかって売買契約が成立した場合にかかる費用です。売買価格が400万円を超える場合、一般的な上限は次の計算式です。

 

売買価格 × 3% + 6万円 + 消費税

 

たとえば、2,000万円で売却した場合は、

2,000万円 × 3% + 6万円 = 66万円
66万円 + 消費税 = 72万6,000円

 

なお、2024年7月1日から、800万円以下の低廉な空き家等については、媒介報酬の上限が見直されています。売却価格が低い物件では、通常の計算式と異なる場合があるため、媒介契約時に確認しておくことが大切です。


2. 売買契約書の印紙代

不動産売買契約書には、契約金額に応じた収入印紙を貼る必要があります。

主な印紙税額は次の通りです。

 

・500万円超〜1,000万円以下:5,000円
・1,000万円超〜5,000万円以下:1万円
・5,000万円超〜1億円以下:3万円

 

 

※上記は不動産売買契約書に関する軽減措置を前提にした金額です。契約金額や適用時期により変わるため、実際の契約時に確認が必要です。印紙税額の区分は国税庁で確認できます。


3. 登記に関する費用

住宅ローンが残っている不動産を売却する場合、抵当権抹消登記が必要になることがあります。抵当権とは、金融機関が不動産に設定している担保のことです。住宅ローンを完済しても、登記上の抵当権は自動では消えないため、抹消手続きが必要です。司法書士に依頼する場合は、登録免許税のほかに司法書士報酬がかかります。金額は依頼先や内容によって異なります。また、相続した不動産を売る場合は、売却前に相続登記が必要です。名義が亡くなった方のままでは、原則として売却手続きを進めることができません。



4. 測量費・境界確定費用

土地や戸建てを売却する場合、境界がはっきりしていないと、測量が必要になることがあります。特に、古い土地や相続した土地では、境界杭がない、隣地との境界が不明確、昔の測量図しかない、というケースもあります。測量費は土地の広さ、隣地の数、道路との関係などによって変わります。数十万円かかることもあるため、売却前に確認しておきたい費用です。



5. 解体費・残置物処分費

古い建物付きの土地を売る場合、建物を解体して更地にするか、そのまま売るかで費用が変わります。解体する場合は、建物の構造、広さ、接道状況、アスベストの有無などによって費用が変わります。また、室内に家具・家電・荷物が残っている場合は、残置物処分費がかかることがあります。ただし、売却前に必ず解体した方がよいとは限りません。買主の希望や土地の条件によっては、そのまま売った方がよい場合もあります。



6. 譲渡所得税・住民税

不動産を売って利益が出た場合、譲渡所得税や住民税がかかることがあります。ここでいう利益は、単純な売却価格ではありません。

計算の基本は次の通りです。

 

譲渡所得 = 売却価格 - 取得費 - 譲渡費用

 

取得費とは、その不動産を買ったときの購入代金や購入時の費用などです。建物については、所有期間中の減価償却も考慮します。取得費が不明な場合は、売却価格の5%を概算取得費とする扱いがあります。譲渡費用には、仲介手数料、測量費、売買契約書の印紙代、売却のための建物取壊し費用などが含まれます。


7. 所有期間によって税率が変わる

不動産の譲渡所得は、所有期間によって税率が変わります。売却した年の1月1日時点で、所有期間が5年を超える場合は長期譲渡所得、5年以下の場合は短期譲渡所得です。一般的な税率は次の通りです。

 

・長期譲渡所得:所得税15%、住民税5%
・短期譲渡所得:所得税30%、住民税9%

 

このほか、所得税額に対して復興特別所得税がかかります。短期で売る場合は税率が高くなるため、「いつ取得した不動産なのか」は重要な確認ポイントです。


8. 3,000万円特別控除が使える場合もある

自宅として住んでいた家を売る場合、一定の要件を満たせば、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる特例があります。また、相続した空き家についても、一定の要件を満たす場合に、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる特例があります。ただし、令和6年1月1日以後の譲渡で、相続人が3人以上の場合は控除額が2,000万円までとなる場合があります。どちらも自動で適用されるものではなく、要件確認と確定申告が必要です。


9. 確定申告が必要になる場合

不動産を売却して譲渡所得が出た場合は、原則として確定申告が必要です。また、3,000万円特別控除などの特例を使う場合も、税金が結果的にかからない場合であっても、確定申告が必要になることがあります。税金が発生するかどうかは、・売却価格・取得費・譲渡費用・所有期間・居住用かどうか・相続した不動産かどうか・使える特例があるかによって変わります。判断が難しい場合は、税務署や税理士に確認するのが安全です。



まとめ

不動産売却時にかかるお金は、売却価格だけを見ても判断できません。

主に確認したいのは、次の項目です。

 

・仲介手数料はいくらか
・印紙代はいくらか
・抵当権抹消や相続登記が必要か
・測量や境界確定が必要か
・解体や荷物処分が必要か
・譲渡所得税や住民税がかかるか
・使える特例があるか
・確定申告が必要か

 

売却後に「思ったより手元に残らなかった」とならないためには、売却価格だけでなく、差し引かれる費用も早めに整理しておくことが大切です。みのり不動産では、不動産を売る前の段階で、必要になりそうな費用や確認事項を一緒に整理しながら進めています。「売ったらいくら残りそうか」を考えるときは、売却価格だけでなく、かかるお金も含めて確認しておきましょう。

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